森のスピノサスモモとスピンドルツリー

 Prunellier et Fusain d'Europe  

 パリ近郊には森がたくさんあります。その中でも特に親しんでいるのがパリの南57キロに位置するフォンテーヌブローです。2万2千ヘクタールの広大な森は起伏に富み、最近は大きなマットレスを背負った人々によく出会いますが、これはロッククライミングを楽しむ為ですね。しかし何と言っても最大の魅力は植物の多様性。今の森はワラビ fougère aigle とヒース(エリカ)bruyère で溢れています。ヒースは鮮やかなピンクから白色まで様々な種類があるので、初夏から今も咲き続けているのです。

 この季節のもう一つの楽しみは熟した果実を見つけること。今週末はサンザシ aubépine、スピノサスモモ prunellier、スピンドルツリー fusain に出会いました。サンザシの木は赤い小さな実をたくさん付けているので、すぐに見つかります。
 

 

 

 

 

スピノサスモモの実はブルーベリーによく似ていますが、小高木に生っていて、渋みが強いのが特徴で、地方によってはこれをホワイトリカーに漬け込んでリキュールにするそうです。

さて、スピンドルツリーの実は面白い形をしているので、目に留まりました。別名「牧師帽」と呼ばれるほど、丸四角のユーモラスな姿をしているのです。
果実は食用にはならないようですが、この木のフランス名「フュザン 」から判るように、嘗てのデッサン用木炭の材料だったのです。素描に使われるあの木炭です。枝の硬さがちょうど良かったようですね。

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